告知内容

作家・久間十義さんの講演会です。

久間さんからのメッセージ
自分の生い立ちに即して、文学への開眼(?)から、どうやって小説を志したのか、また小説を書き始めて、どのように小説について考えるようになったのか、いまどのように小説や文芸について思っているのかを、お話ししたいと思います。

日時

2018年6月10日(日曜日)13:30~15:30

場所

塩尻市市民交流センター(えんぱーく)3階多目的ホール

講師

久間十義さん(作家)

1953年北海道生まれ。早稲田大学第一文学部卒。87年『マネーゲーム』で文芸賞佳作。90年『世紀末鯨鯢記』で三島賞。いわゆる純文学からエンタテインメントへとジャンル横断的に書き継いでいる。著書に『刑事たちの夏』『ダブルフェイス』『放火』などの警察小説、『聖ジェームス病院』『生存確率 -一生命徴候あり』、病気腎移植を扱った『禁断のスカルペル』などの医療小説、『狂騒曲』『黄金特急』などの経済小説がある。北海道とアイヌを扱ったものには『魔の国アンヌピウカ』『オニビシ』などがある。近刊文庫本は『デス・エンジェル』など。

講演概要

久間十義さん1
久間十義さん2

純文学を目指してスタートし、心はそのままでエンターテインメントにジャンルを移してきたという久間さんは、出版界が純文学では成り立たなくなっていると指摘。警察小説や医療小説を多く手掛けるようになったのは、出版社の「売れる小説を」という注文通りに書いてきた結果だと説明しました。

人間にとって物語は、置かれた環境や出来事を解釈し理解するための「納得の回路」として、なくてはならないものであるという久間さん。人間には「物語への欲求」があるといい、小説の存在意義もそうしたところにあるとしました。また、「読者に『ああ面白かった。明日も頑張ろう』と思ってもらえたら最高」と書き手としての思いを語ってくださいました。

講演会終了後には本の販売とサイン会も開催しました。ご参加くださった皆様、ありがとうございました。

20180610-1