告知内容

民話、昔話のない文化は寂しい。それらの多くは語り部によって伝えられてきた。口承、伝承。今、そのような人たちは少なくなるばかりで、それを補うものは、活字であり、本。それを書承と名付けてみた。希有の採話者、『遠野物語』の佐々木喜善と小泉八雲の妻・セツらの例をとり、書承文化を説く。

日時

2018年9月9日(日曜日)13:30~15:30

場所

塩尻市市民交流センター(えんぱーく)3階多目的ホール

講師

井出彰(いであきら)さん

1943年、神奈川県生まれ。早稲田大学文学部卒業。1967年『日本読書新聞』に入社、のち編集長を務める。出版社勤務を経て『図書新聞』に編集長として入社。現在、図書新聞相談役。小説家、エッセイストとして、著書に『精進ヶ池へ』(第三回小島信夫文学賞奨励賞)、『伝説の編集者・巖浩を訪ねて』、『里川を歩く』、『休日、里川歩きのすすめ』、『地上の人々』、『書評紙と共に歩んだ五〇年』、『東京発遠野物語行』など。

講演概要

書評紙の歴史やこれまでの取材を振り返っていただきました。

取材の思い出では遠野物語を取り上げられ、「歴史的なものは語り部によって口承・伝承で伝えられてきたが、時代の経過と共に減ってきている。話が失われてしまう前に本という形で残していく”書承”が重要」と話されました。

井出彰さん
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