告知内容

塩尻市を中心に、地域の偉人・文化を見つめなおし、魅力を紹介・発信する講座「地域文化サロン」。今回は、塩尻市で古くから生産され、現在は市の一大産業となっているワインをテーマにした講演会です。

講師は、国内外のワイン事情に精通し、著書「ワイナリーに行こう」なども執筆されている、ワインジャーナリストの石井もと子さん。塩尻ワインの世界的な評価や強みなどをお伺いします。

日時

2018年10日28日(日曜日)14:00~16:00

場所

塩尻市市民交流センター(えんぱーく)3階多目的ホール

講師

石井もと子(いしいもとこ)さん

早稲田大学卒。1981-85 ワイン輸入元に勤務。1985-87 カリフォルニア州サンタ・ロザ・ジュニア・カレッジにてブドウ栽培醸造/ワインマーケティングを学ぶ。帰国後ジャーナリストとして活動する傍ら、ワイン輸入元にてワインマーケティングに携わる。1996 [機種依存文字]ベイシスを設立以降、オレゴン・ワインボード、ニュージーランドワイン生産者協会、ヴィーニョ・ヴェルデ協会など、海外ワイン生産者の日本代表、イベントコーディネーターを務めてきた。傍ら、ワインジャーナリストとして活躍。「日本版 ワインツーリズムのすすめ」(講談社)、「大人の常識ワイン」(淡交社)などの著作や翻訳監修がある。2006 年より隔年で日本のワイナリーガイドブック 「ワイナリーに行こう」(監修)を発行、日本ワインの振興に努める。 「日本ワインを愛する会」理事、「日本ワイナリー協会」顧問。

講演概要

先月末から、ワインのラベル表示ルールが初めて国で定められ、「果実酒等の製法品質表示基準」の適用も始まりました。日本のワイン業界全体の機運が高まっています。この日も多くのワイン愛好家やワイン造りに携わる方々にご参加いただき、講師の石井さんのお話に真剣に耳を傾けていらっしゃいました。

かつては、日本で最初にワイン産地として世界に認められた塩尻。しかし今や先行していた塩尻を見習って日本各地の産地が進出し、塩尻が埋もれかかっているのも事実とのこと。そこで、どんな努力をすれば良いのか参加者からも多くの質問が続きました。

石井さんが塩尻に望むことは「Quality(品質)とQuantity(量)を上げること」。「地元品種としてナイアガラやコンコードは今後も大事にすべき。但し、世界に出るためには欧州系が欲しい。“赤はメルロ、白はピノ・グリやリースリング”で、これからの塩尻は可能性があります。」と力強く仰っていただきました。その他にも、ワイナリー単体ではなく全体で一丸となること、愛好家に向けたツアーやセミナーを行い塩尻に人を来させること等、多くの実践的なアドバイスをいただきました。

今後の塩尻ワインにますます期待が持てる素敵なひとときでした。市立図書館としても今後も多くの資料を皆さまに提供し、活用していただけるよう努めて参ります。石井さま、ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました!

石井もと子さん
2018.10.28