「信州しおじり本の寺子屋」のくすのきしげのりさんによる講演会の報告をしています。

講演会「こどもの心に気づくとき~作者が語る絵本の世界」

絵本『おこだでませんように』など多くの児童文学作品の作者、くすのきしげのりさんをお迎えし講演会を行います。子どもや絵本に対する思い、絵本に託す願いなどについてお話しいただきます。

日時

2016年3月6日(日曜日)13時30分から15時30分

場所

塩尻市市民交流センター(えんぱーく)3階・多目的ホール

講師

くすのきしげのりさん

1961年生まれ。徳島県在住。1986年より徳島県公立学校教諭として教壇に立つ。その後、鳴門市教育委員会事務局指導主事・鳴門市立図書館副館長に着任し、公共図書館の民間との共同運営など、全国に先駆けた公立図書館の改革や読書活動の推進に携わる。2011年、50歳を前に退職し「オフィス KUSUNOKI」を設立。作家として児童文学を中心とする創作活動と講演活動を本格的にスタート。主な作品に、絵本『おこだでませんように』(小学館)で2011年 第2回JBBY賞(バリアフリー部門賞)、2012年 第3回ようちえん絵本大賞を受賞。 主な著書に『いちねんせいの1年間』シリーズ(講談社)、『すこやかな心を育む絵本』シリーズ(廣済堂あかつき)、『ぼくのジィちゃん』(佼成出版)、『おはなみ』(あかね書房)、『Lifeライフ』(瑞雲舎)、『もぐらのサンディ』シリーズ(岩崎書店)、『ふくびき』(小学館)、『ともだちやもんな,ぼくら』(えほんの杜)、『今日からはじめる道徳教育』(東洋館出版社)など多数。

当日の様子

くすのきしげのりさん1

 昨年度のくすのきさんの講演会が大変好評だったため、2度目の開催となりました。20年以上にわたり教育現場で活躍したのち、自身の病を契機に絵本作家へと転身したくすのきさんが考える、こどもに対する思い、絵本に込める思いをお話しいただきました。
 くすのきさんは、子どもの心を気にかけるときに私たちが押さえておかなければならないこととして、相手の心や考えについて、わかっているつもりで実はわかっていない、という点を挙げています。子どもの心を理解するために、日々の言動などから思いを想像する、察する、推し量る、共感する力の必要性を指摘されました。

また、子どもが思いやりの心を身に着けるためには、大人ひとりひとり自身が、子どもが成長する上での大切な環境要素の一つであることを自覚し、先生や家庭はもちろんのこと、地域全体で、大人が思いやりの力をつけていく必要があると述べられました。
 講演会終了後にはサイン会も開催されました。ご参加くださった皆様、ありがとうございました。

くすのきしげのりさん2
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