告知内容

皇學館大学教育学部助教の小幡章子さんをお招きし、子どもの読書支援に関する講座を開催しました。

講演概要

絵本はよく読むのに、絵本から(絵の少ない)物語の本に以降する時期になると、とたんに読書をしなくなる子どもが多くいると指摘された小幡さん。冒頭ではまず、物語を読めるようになることで、子どもの想像力がさらに豊かになり、生きる力を育むことができると言及されました。そこで、どうしたら物語を読めるようになるのか、過去に岡山県の学校で司書として勤務された経験を踏まえつつ、具体的な事例を中心にお話いただきました。
 小幡さんは、物語が苦手な子は、登場人物や作品の背景が想像できていないからではないかと推測し、児童との対話の中で、登場人物の復習をしたり、物語の背景を整理できるページをあらかじめ把握し、そのページまで読ませるような工夫をされたそうです。
 また、はじめは文章が多めの絵本で、物語の長さへの抵抗感を取り除くことや、登場人物が少ない昔話のような物語を読み聞かせることで、感情移入ができて想像力も働くようになる、と読み聞かせの利点についても挙げられました。
 司書は、物語の内容を押さえ、生徒のレベルや、個人の思考に合わせた本を提供することが必要で、それができれば子どもの可能性をさらに高められると感じました。
 小幡さん、ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

日時

2017年10月29日(日曜日)14時00分から16時00分

場所

塩尻市市民交流センター(えんぱーく)3階・多目的ホール

講師紹介

小幡章子さん

岡山県で公立小学校「子どもと親の相談員」、岡山市総合教育センター職員を経て、公立中学司書として3年間勤務。その後、ノートルダム清心女子大学大学院博士後期課程に進学し、児童文学者の脇明子氏に師事。現在、三重県伊勢市にある皇學館大学教育学部助教。

講演写真

ポスター