「信州しおじり本の寺子屋」事業の、松本健一さんの講演会の報告をしています。
松本健一さん講演会「佐久間象山、島崎藤村、丸山眞男-または信州と海」
評論家であり、作家でもある松本健一さんをお招きし、日本文化と出版文化における信州出身の人々の関わりについてご講演いただきました。また、松本さんの幅広い活動や多くの著書にまつわるお話もお聞きすることができました。
日時
2013年5月26日(日曜日)午後1時30分から3時30分
場所
塩尻市市民交流センター(えんぱーく)3階・多目的ホール
講師
松本健一さん
(評論家、麗澤大学教授)
当日の様子


講演会には約70名の参加をいただきました。信州にゆかりの深い、佐久間象山、島崎藤村、丸山眞男についてのお話を、現在大河ドラマで放映されている「八重の桜」なども引き合いに出しながらしてくださいました。佐久間象山は、松代藩主・真田幸貫に仕え、当時、外国との国交もない中、開国前後の諸外国対策等をおこなったとされていることなど、ご自分の著書の執筆時のお話も交え、お話ししていただきました。
「ものを書いたり考えるには「仮説」が必要」、、「人に言われた通りにするのではなく、自分自身に問いかける疑問(なぜ)を持っていかなければいけない」と、ご自分の学生時代に体験された、尊敬する先生とのエピソードも話してくださいました。演題にもなっています「信州と海」がどういう意味なのかを気にしながら今回の講演会に参加してくださった方も多かったのですが、講演会の最初に「信州の作家や思想家や、学者は、海が関係してその考えを開花させている」というお話を聞き、2時間の講演会の中で信州人がいろんな意味で特別に感じている「海」との関わりについて新たな発見をすることができたのではと感じました。