「信州しおじり本の寺子屋」事業の、「第17回古田晁記念館文学サロン」の報告をしています。

第17回古田晁記念館文学サロン「古田晁の精神」

塩尻市出身で、筑摩書房創設者である古田晁氏が亡くなって今年で40年。現筑摩書房代表取締役社長の熊沢敏之さんに、現在の筑摩書房に受け継がれている「古田晁の精神」についてお話しいただきます。
出版王国信州の礎を築いてきた出版人の矜持や出版文化について広く考える機会とします。ぜひご参加ください。

日時

2013年10月27日(日曜日)13時30分から15時30分

場所

塩尻市市民交流センター(えんぱーく)5階・イベントホール

講師

熊沢敏之さん

1953年神奈川県横浜市生まれ。77年東京大学文学部西洋史学科卒業。同年筑摩書房入社。編集部に配属。78年営業部へ異動。81年編集部教科書課。87年「ちくまライブラリー」編集部。90年同編集長。93年「ちくま学芸文庫」編集長。2000年まで、一連の硬派な企画群で読者をつかむ。1998年編集室次長。99年同部長。2001年取締役編集室部長。04年取締役編集局長。08年代表取締役専務・編集局長。11年代表取締役社長。

当日の様子

熊沢敏之さん1
熊沢敏之さん2

熊沢さんが入社した時にはすでに古田晁氏が亡くなった後でしたが、その出版に対する精神は筑摩書房社内に受け継がれていたこと、入社した翌年に会社更生法の適用を受け、事実上の倒産という大変な時期を乗り越えてきたことなどをお話しいただきました。

また、筑摩書房の「多様性」について「公共性サイクル」というキーワードから図とともに解説していただき、筑摩書房だけでなく出版界全体へとつながる興味深いお話をお聞きすることができました。

講演会終了後の質問コーナーでは数名の方から講演会の内容や筑摩書房についての質問が出され、熊沢さんならではのお答えも飛び出し、活発な議論がなされました。

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