6月10日(土)、11日(日)小林快次講演会「最新恐竜研究in2023」(報告)

日時:6月10日(土)14:00~16:00(開場13:30) 
   6月11日(日)14:00~16:00(開場13:30) 

場所:6月10日(土)… 塩尻市北部交流センター(えんてらす) 1階 101・102会議室
   6月11日(日)… 塩尻市市民交流センター(えんぱーく) 3階 多目的ホール

6/10(土)、11(日)に古生物学者の小林快次さんをお招きして講演会「最新恐竜研究in2023」を開催しました。

開催報告

6月10日(土) 塩尻市北部交流センター(えんてらす)開催報告

 6/10(土)塩尻市北部交流センター(えんてらす)で「信州しおじり 子ども本の寺子屋 最新恐竜研究㏌2023」北海道大学総合博物館教授の小林快次(ダイナソー小林)さんの講演会を開催しました。

 この日は2回講演の内の1回目。恐竜好きの小学生から高校生までが小林先生のお話を聞こうとえんてらすに大集合。開場前から参加者の方の熱気がすごく、恐竜のぬいぐるみを持ったお子さんもいました。

 講演中も子どもたちは「その恐竜知ってる!」、「僕その恐竜好き!」など先生に話しかけ、途中「小林先生が発見、命名した恐竜は何種類いるか?」などクイズもあり、先生も子どもたちの質問にも答えながら恐竜の話を丁寧にお話してくださいました。

 

6月11日(日) 塩尻市交流センター(えんぱーく)開催報告

 6月11日(日)は塩尻市交流センター(えんぱーく)でお話いただきました。

 講演会では、恐竜のすごさや自身が発見した恐竜について、人類が今後どうしていくべきかなど、プレゼンテーションをもとにお話ししてくださいました。

 まず初めに、国連開発計画(UNDP)が発表し話題になった動画『Don’t Choose Extinction(絶滅を選ぶな)』を会場で流し、すべての人間が幸せに生活をするには地球が3つ必要とされていること、さらに人類が増えれば必要な地球の数も増えていき、このままだと人類は100%絶滅してしまうと説明されました。

 絶滅したと言われている恐竜ですが、実は鳥類として生きていることが判明しているそうです。私達が普段食べている鳥の卵は、実は恐竜の卵を食べていることと同じだと説明されると、子どもたちからは驚きの声が上がりました。

 さらに、子どもに人気のあるティラノサウルスについては、肉食ではなく超肉食性で、素早い動け、鋭い嗅覚を持ち、両眼視と呼ばれる広い視野を持ち、噛む力が5.5トンもあり、集団で狩りをするという超最強の生物だったことが分かっているそうです。万が一ティラノサウルスが生き返ったときには、出会ったら必ず食べられてしまうので、出会わないようにしてください!と強く語っていました。

 また、日本で見つかっている恐竜の化石は10種類あり、そのうちの4種類に小林さんが名前を付けたそうです。中でも、国内最大の恐竜「カムイサウルス」の説明では、プレウロキネシスという上と下の顎の骨を横方向に動かし食べ物を擦切る運動のことや、デンタルバッテリーと呼ばれる小さな歯が何層にも重なり、次から次へと生えてくる構造になっていることから、スーパーベジタリアンだったことが分かっていると教えてくださいました。

 合わせて、海外での発掘作業で実際に見つかった化石の写真やモンゴルのゴビ砂漠を調査したついても話してくださり、中にはメモを取っている子どももいました。

 最後に小林さんは、私たち人類が恐竜から学ぶことはたくさんあることを教えてくれました。地球はすでに5回の大量絶滅を経験しています。そして現在、6回目の大量絶滅を迎えていると言われているそうです。その理由としては、人類が地球の環境を40%も変えてしまったことで、動物の住む場所がなくなり亡くなってしまっているからです。地球を絶滅から救うには、人間がいなくなることが世界を救う方法だとも言われています。

 最初に話したように人類は絶滅すると言われていますが、すぐにいなくなることはできません。そこで、6回目の大量絶滅を防ぐためにも、私たちは恐竜ができない“考えて”“伝える”ことをしてくのが大切だと言われました。本を読んで正しい情報を手に入れて、一人一人がその情報を伝えていくことで、恐竜の様に絶滅せず、1日でも長く延命していけるよう考えていこうと締めくくりました。

 講演会後の質問では、たくさんの質問をいただき、参加した子どもたちの恐竜愛が良く分かる時間でした。

 今回の講演会はテーマの恐竜に合わせて、塩尻市立図書館本館と広丘図書館で集めた恐竜ぬり絵も会場を会場に飾りました。ぬり絵にご協力いただいたみなさま、ありがとうございました。

 

ポスター

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