「信州しおじり本の寺子屋」事業の、齊藤誠一さんによる講座の報告をしています。

講座「地域活性化に向けた図書館サービス」

今、図書館には、ビジネスや法律、医療、子育て等々、私たちの生活のさまざまな場面を支援できる多様なサービスが求められています。
地域に役立ち、地域を活性化できる図書館とはどんな図書館なのか!?
図書館サービスの在り方について実践的なお話を伺います。どなたでも参加できますので、市民の皆さんも図書館員と一緒に、役立つ図書館について考えてみませんか。

日時

2013年8月26日(月曜日)13時30分から15時30分

場所

塩尻市市民交流センター(えんぱーく)4階・会議室401

講師

齊藤誠一さん

プロフィール

千葉経済大学短期大学部教授・千葉経済大学総合図書館副館長
東京都出身。1977年青山学院大学法学部私法学科卒業(司書資格取得)。1977年司書として立川市に採用される。地区図書館の建設準備担当、電算システム担当、中央図書館準備担当、中央図書館開館後は、調査資料係長としてレファレンスサービスを担当。2006年千葉経済大学短期大学部ビジネスライフ学科助教授として専任で司書課程を担当し、現在に至る。2011年3月筑波大学大学院図書館情報メディア研究科博士前期課程修了。
日本図書館協会施設委員。日本図書館情報学会会員。日本図書館文化史研究会会員。日本生涯教育学会会員。
主な著書等は、『まちの図書館でしらべる』(共著・柏書房)、「自治体図書館の可能性-地域活性化の情報拠点として-」『地域政策研究・第52号』(地方自治研究機構)など。

当日の様子

齊藤誠一さん1
齊藤誠一さん2

今回の講座には図書館関係者を中心に70名以上の方の参加がありました。

講師の齊藤先生からは、図書館員時代に経験した実例に触れながら、地域にとって役に立つ図書館となるために、本(情報)と利用者をつなぐための人的支援である「レファレンスサービス(調べ物のお手伝い)」の重要性についてお話しいただきました。

より良いレファレンスのためには相談者が本当に調べたいことを会話の中から引き出すことが必要ですが、そのためには図書館員のコミュニケーション能力を高めることが欠かせません。さらに調査の過程も共有することも重要で、それによって調査結果だけでなく「調べる技術」も提供することができます。

図書館員のレファレンスに対する姿勢を見直し、サービスの質を高めることによって地域の方々が抱えるさまざまな問題を解決するための情報提供ができる「役に立つ図書館」となることができます。また、本の貸出だけでない、このような図書館の使い方を広く知ってもらうことも重要である、という内容でした。

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