「信州しおじり本の寺子屋」事業の、常世田良氏と柴野京子氏による対談の報告をしています。

対談「本」の可能性を考える

日本の図書館発展のために長く尽力されてきた常世田良氏と、出版取次勤務の経験を生かし、出版・メディア論等の研究をされている柴野京子氏のお二人が考える「本の可能性」についての対談です。この機会に「本」の魅力について一緒に考えてみませんか。

日時

2013年9月29日(日曜日)13時30分から15時30分

場所

塩尻市市民交流センター(えんぱーく)3階・多目的ホール

講師

常世田良さん

元浦安市立図書館長。平成17年より日本図書館協会理事・事務局次長を務め、平成24年4月から立命館大学文学部教授となる。ビジネス支援図書館推進協議会理事長などを歴任。主な著書に『浦安図書館にできること』(勁草書房、2003年)などがある。

柴野京子さん

上智大学文学部新聞学科助教。東京出版販売株式会社(現株式会社トーハン)勤務ののち、東京大学大学院学際情報学府博士課程満期退学。出版流通を歴史社会学・メディア論の視点から研究している。主な著書に『書棚と平台』(弘文堂、2009年)などがある。

当日の様子

常世田さん
柴野さん
永井さん
対談

初めに、上智大学の柴野京子先生からは、「本棚」を通して、本と人との出合いについて、次に常世田良先生からは、電子書籍を絡めた「本」の多様性と今後について、30分ずつの、ご講演をいただきました。

その後の対談では、電子書籍について性能や形態にばかりが話題となっていますが、中身あっての書籍のはずで、それがほとんど取り上げられていないこと、冊子としての本は、情報の記録や伝達の手段として最初から今の形であったわけではないということ、…等々、日頃当たり前に私たちの傍らにある「本」について、あらためていろいろな発見がありました。

本、本と日ごろ当たり前に扱っていますが、歴史であったり、見た目であったり、内容であったり、いろんな切り口があって、その話を今回の対談で聞き、本のどんなところが好きで、楽しく感じるかを参加していただいた皆さんそれぞれが、感じ取っていただけたのではないかと思っています。

講演会には、鳥取県米子市の「本の学校」理事長の永井伸和会長さんがわざわざ駆けつけてくださったほか、東京、京都からも聴講に来てくださった皆さんをお迎えしました。参加された皆さん、ありがとうございました。

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