「信州しおじり本の寺子屋」事業の、杉山亮さんの「ものがたりライブ」&講演会の報告をしています。

「ものがたりライブ」&講演会「こどもと物語のいい関係」

『もしかしたら名探偵』などの著者で、おもちゃ作家、児童書作家、ストーリーテラーである杉山亮さんをお迎えし、親子で楽しむお話のライブショーと、お子さんと物語をつなぐ講演会を、午前と午後に分けて開催します。杉山さんの楽しいお話を、一日たっぷりご堪能ください。

日時

2014年3月9日(日曜日)

ものがたりライブ

10時30分から12時

講演会「こどもと物語のいい関係」

13時30分から15時

場所

塩尻市市民交流センター(えんぱーく)3階・多目的ホール

講師

杉山亮さん

東京生まれ。東京都利島村の村立保育園に保父として就職。利島で3年間保育を経験、北海道や琉球弧など全国各地の離島の保育園を見てまわる。糸ノコ細工を修業して、30歳のとき、おもちゃ作家に転身。埼玉県長瀞町で「おもちゃいろいろ・なぞなぞ工房」をおこす。以後、全国各地の画廊で個展を開催。毎年、おもちゃ箱フォーラムを主催。著書に『たからものくらべ』『子どものことを子どもにきく』『朝の連続小説 毎日5分の読みがたり』『のどかで懐かしい〈少年倶楽部〉の笑い話』『用寛さん』『空をとんだポチ』『トレジャーハンター山串団五郎』等。『もしかしたら名探偵』他「ミルキー杉山のあなたも名探偵シリーズ」は読者参加型のミステリー。

当日の様子

杉山亮さん1
杉山亮さん2

ものがたりライブ

ライブには子どもと大人あわせて約70名の参加がありました。
杉山さんからは3つの物語と絵人形を使った「どうぶつ競馬」を披露していただきました。お話のレパートリーの多さもさることながら、ストーリーテラーとしての技術もすばらしく、笑ったり、じーんとしたり、物語の世界をたっぷり楽しむことができました。「どうぶつ競馬」はまさに抱腹絶倒のおもしろさで、会場中が笑いに包まれました。

講演会

講演会では「子どもと物語の関係」についてお話しいただきました。
杉山さんは、「戦争反対」や「いじめ撲滅」のようなテーマが主題の物語は、そのメッセージがお題目のように先行して内容が伴わないことが多いため、子どもには強いメッセージ性のある物語は必要ないのでは、との考えを述べられました。
子ども時代は、教訓を覚えることよりも、多くの物語に触れることの方が大事であり、物語から多様な価値観や美意識を養うことによって、子どもが自らの感情として戦争やいじめに反対できる心が育つと話されました。
大人の役割は、教訓やメッセージを押しつけることではなく、たくさんの物語に触れる機会を与えることであり、そのことは子どもの心が育つ以前の「心を耕す」ことである、と指摘されました。

杉山亮さん3
杉山亮さんサイン

ものがたりライブと講演会の各終了後には杉山さんのサイン会が開かれました。
図書館にもサイン色紙をいただきました。
杉山さんの座右の銘「毎日がエブリディ!!」

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