9月27日(日)に絵本作家・西巻茅子さんをお招きして講演会を開催しました。
講演概要
西巻さんは、六十年近く絵本を描いてきた歩みを振り返り、小さな子どもについて考えてきたことを語りました。
絵を描くことが身近にある環境で育った西巻さんは、若い頃に子どもたちに絵を教える機会を得たそうです。そこで、文字や理屈にとらわれない子どもたちの絵に心を打たれ、人間は本来みな絵を描いて生きてきたのだと気づいたと仰られました。この経験が、のちに絵本の世界へ進む大きな支えになったと述べました。
代表作『わたしのワンピース』の制作では周囲から異論も出ましたが、字を知らない子どもは絵そのものを感じ取ると信じ、自分の考えを貫かれたそうです。その作品は多くの子どもたちに愛され、長く読み継がれる一冊になったと語りました。制作では、あらかじめ形を整えすぎず、白い紙を前に心に浮かぶものをそのまま描くことを大切にしているそうです。
質疑応答では、会場からのたくさんの質問に丁寧に答えていただきました。そのうちの一つ、子育てについての質問には、文字を知らない頃の子どもほど、人間本来の姿がよく見えると語りました。性格の異なる子どもたちも、親があれこれ手を加えなくても、それぞれ自分らしく育っていくものだと仰られました。さまざまな子どもがいるからこそ世の中は豊かで楽しいのだとして、大人にはその子らしさを育ててほしいと呼びかけました。
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西巻さんのお人柄と絵本への情熱が伝わる、素敵な時間でした。
西巻さん、ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました。
日時
2026年9月27日(日) 14:00~16:00
場所
塩尻市市民交流センター(えんぱーく) 多目的ホール
講師
西巻 茅子(にしまき かやこ)さん
1939年、東京に生まれる。東京芸術大学工芸科卒業。学生時代からリトグラフ、エッチングを手がけ、日本版画家協会展新人賞、同奨励賞受賞。絵本の読者である幼い子どもたちの絵を見る目、絵を描く力の確かさに敬意を払い、尊敬の念を込めて絵本を描き続けている。
代表作『わたしのワンピース』は、親子二代にわたるファンも多く、男女を問わず子どもたちに愛されている。『ちいさなきいろいかさ』(もりひさし文/金の星社)で第18回産経児童出版文化賞受賞。『えのすきなねこさん』(童心社)で、第18回講談社出版文化賞絵本賞受賞。その他作品多数。



