11月17日(日)鵜飼哲夫さん「新聞書評と読書」(報告)

講演概要

「書評面もニュース面、単なる書評としてとらえるのはもったいない」という鵜飼さん。

社会面のニュースは、目に見えるできごとを伝えるもの。すぐに鮮度が落ちてしまう。それに対し書評面のニュース性は、目に見えないものを伝えることにあって「心や頭の中に今こんな新しい世界があるよ」ということを紹介している。「優れた小説は鮮度の落ちないニュース」という言葉があるが、内容が古くなることはない。

書評に取り上げる本は、編集者など「本の目利き」から得た情報をもとに選んでいるそうです。記者は本に詳しい人を知っていることが大事で、後輩には「目利きの目利き」になれと指導しているとのこと。

書評委員になってもらっているのは、そんな「本の目利き」の人達。歌手の小泉今日子さんに依頼した際のエピソードや、気仙沼でカキ養殖業を営む畠山重篤さんを委員に選んだ思いなどを語ってくださいました。

鵜飼さんは、「年間約7万点もの本が出版される中、何を読めばいいのかわからないことがあると思う。何が好きで興味があるかもわからないとき、新聞書評は本選びの水先案内になる。書評を読むことは、自分の「好き」を見なおしたり新たな「好き」を見つけたりするチャンス」と話していました。

会場では鵜飼さんの著書の販売とサイン会も行いました。ご参加くださった皆様、ありがとうございました!

日時

2019年11月17日(日曜日)14:00~16:00

場所

塩尻市市民交流センター(えんぱーく)3階・多目的ホール

講師

鵜飼哲夫さん

読売新聞東京本社編集委員。1959年名古屋市生まれ。中央大学法学部法律学科卒。83年、読売新聞入社。文化部では文芸を担当し、書評面デスクを長年務めた。現在、夕刊でインタビュー企画「ああ言えばこう聞く」を連載中。著書に『芥川賞の謎を解く 全選評完全読破』(文春新書)、『三つの空白 太宰治の誕生』(白水社)。共著に畠山重篤『牡蠣の森と生きる 「森は海の恋人」の30年」聞き手・鵜飼哲夫』(中央公論新社)。

鵜飼哲夫さん

チラシ

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